2016.6.1~ 支笏湖.幾つかの夜

6月1日 予報 21:00 北北西の風 9m

釣り師の心を折るようなコンディションの時は鱒の反応はすこぶる良かったりする。
強い風の中、フライは投げれるのだろうか…

支笏湖南岸に夜が訪れる

予報ほど風は強くない。時に岩に砕けた波が頭上にふりかかる。
湖は程好く荒れていた


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フローティングラインを投げて煙草に火をつけると、ラインがグーンと引かれた

腹部の黄色が鮮やかなブラウンは50㎝。真っ白なマドラーを音もださずに食ったようだ

今夜は活性が高いのだろうか…
欲を出して好きな引っ張りの釣りに変えてみるものの、ストリーマーに反応する鱒はいなかった


DH♯10
スカジットマックス+フローティングティップ
マドラー:ホワイト





6月2日 少しだけポイントを変える。何も起こらない夜だった。
時折釣れてくる雨鱒のサイズが例年より大きい。大きく育って再び私のフライを見つけてほしいと願う
夜空には、たくさんの星が輝いていた


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DH♯10
スカジットマックス+フローティングティップ





6月3日 月のない夜

凪の湖面にラインを置き、静かに時を待った


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ガポンと音が響きラインが引かれる

40cm程のブラウン、今夜もグッドサイズには出会えぬままロッドをたたむ。
定番となっているポイントを変えようと決めた夜だった


シングル♯6.フローティング
マドラー:ナチュラル






6月4日 今夜の舞台はガレ場

辿り着いたのが夕暮れの少し前。吹くはずの風が吹かないのは何時ものことだ

凪の湖面にライズが2回、近くと遠く。遠くのは6番のシングルロッドで太刀打ちできる大きさではなかった

浮かべたり引っ張ったり、そしてすぐに夜はやってきた

奥の更に奥に1人でいる
パキンと枝が折れる音、何かが斜面を滑り下りるような音…
ゴツゴツだったりツルツルだったりする足場を闇の中で無事に帰れるのだろうか…
そんなことを考え始めると、得たいの知れない不安感が一気に押し寄せてくる

帰ろう

何をしに来たのか分からない。こんな夜もあった


シングル♯6 
フローティング





6月9日 今夜が最後、いつもそう思ってはいる


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夜の支笏湖は、仕事後の頭の浄化だったり、釣りに行けない休日のなぐさめだったのだが、ここ最近は意地になって通っている

何度も転びそうになったり、絡まったり、そして何より怖い

そんな困難を乗り越えても思っていた程の対価は返ってこない。むしろ、眼のきく昼間のほうが良かったりもする

だけど、家でごろごろしながらスマホをいじるようなメタボな生活をしなくなり、体重が落ちたのがせめてもの救いだ

夜の釣りは気休めだと周りには話しているけども、真っ白なナイトシケーダなんかを真剣な目で巻いてたりもする

せっせと巻いたフライはアメマスやウグイには好評だった

今度来る時は肩の力を抜いて夜に溶け込もう

そして願わくは大きな鱒をリリースしてみたいと思う


シングル♯6.フローティング




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# by kaki1225h | 2016-06-01 23:29

釣りの小話.21【悲しいこと】

ハードな藪を漕いで流れに出た時に、ロッドティップが無くなってるのは悲しいことだ
戻ろうにも戻れない程の藪だと、更に悲しい


1人でこっそり抜け駆けした釣り場で、友人と鉢合わせした時は悲しいものだ。
お互い気まずくもある


やっと釣り上げた支笏湖の鱒。
カメラを取り出し、写そうとしたら居なくなってたのは悲しいことだ。
次があるさと思うものの、それがないのも悲しいことだ


渓流に持っていった3番ロッドが、手違いで8番だったことは悲しいことだ。
釣り終わるまで全く気がつかなかったのはもっと悲しい


十勝の積雪の河原を歩き、川まで辿り着けないのは悲しいことだ。
踏み跡がポイントまでの最短ルートを大きく逸脱してるのも悲しいことだ


不眠のドライブは悲しいものだ。
朝焼けの空や白い雲が目にしみるのも悲しい
釣りをしないで寝てしまうのは、もっと悲しい

  
嘘をつくのは悲しいことだ。
スーツで出かけてジャージで帰宅、詰めの甘さが悲しいことだ


どんな悲しいことも、時が経てば笑い話になるものだ。
前を向いて歩こう


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# by kaki1225h | 2016-05-23 23:39

2016.5.13 支笏湖.at night


夜の訪れを待っている

山々の色が消え失せ、やがて黒いシルエットへと変わってゆく




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支笏湖。しばらくぶりの夜

動物の鳴き声が遠くから聞こえてくる。近くの林がガサガサと揺れている。

日が落ち、最後のひとりになると急に不安感に襲われるのは夜に順応できてないからだろうか

余計な事は考えないほうがいい

闇の中で見えないラインを操る…それだけに集中しよう




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きっと鱒は驚くほど近くにいるのだろう

岸際の倒木や岩、時には自分の後ろなんてこともある。シングルハンドのロッドで丁寧に探っていこう





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2回あったライズはいずれもやや沖目。イメージしたよりも鱒は遠いようだ

リトリーブする左手に重みが伝わること2回。なかなかのサイズが水面下でフライに反応するものの、水を蹴散らし去っていく。なかなかフッキングまで持ち込めないでいた

3度目でようやく45㎝。夜とはいえ大鱒は最後まで釣らせてもらえなかった。
恐らく昼間だとフライを追いもしないことだろう

数回の生命反応、それは支笏湖の釣りを読み解くきっかけになりそうな気がしている


シングル♯6
フローティングライン&スローリトリーブ
モンタナ:ライトブラウン













comments 💬

≫ By かきさん
05-18 12:44
シコバカさん、わざわざありがとうございます。
当ブログのトップに、小さくriversideとあります。そこを開くと、メール画面でURLが表示されます。そのURL をお使い下さい。
ホームページの管理サーバーによって、やり方が違うかもしれませんが…。
今後とも宜しくお願い致します。

≫ By シコバカ
05-18 10:38
こんにちは。
かきさんのブログ
お気に入り登録は
どうすればいいのですかね?


≫ By かきさん
05-14 20:38
hataさん、こんばんは。帰宅後は食べてゴロゴロしてしまうので、運動になると思い通ってナイトしてます。少しお腹がでてきたもので…。専ら1人が多いのでいろいろ気をつけたいと思います。
明日は朗報期待してます!

≫ By hata
05-14 20:14
お疲れ様でした。自分も昔、友人と支笏湖ナイトやったことありますが…怖くて集中できませんでしたよ(汗)かきさん暗闇の中で一人とは気を付けてくださいね(>_<)とは言えしっかり釣果上げる所はさすがの一言!自分も明日、午前だけ出撃です



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# by kaki1225h | 2016-05-13 23:59

2016.5.11 支笏湖.夕暮れ時

仕事を早く片付け支笏湖へ

日没までのワンチャンス、時間は僅かだ

待つ釣りはせずに叩いて歩こう



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杭、倒木…いかにもブラウンが居着いていそうだ

小雨がパラパラと降りしきる湖面へ6番のロッドでそっとアプローチする

ラインはフローティング、静かに水面におき、そろりそろりとリトリーブ




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やはりいた。少し幼い顔のブラウンは46㎝

雨の支笏湖、19時前だった




♯6シングル
フローティング
モンタナ:ライトブラウン



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# by kaki1225h | 2016-05-11 23:21

2016.5.7 支笏湖.大きな期待と小さな鱒

暗い雲が風に流されると青空が広がった

午後の支笏湖、大きな鱒を釣りたいと切に思う




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風は左右から交互に吹きつける。波も同様だ

フローティングのヘッドが表層の流れに引かれ、湖流が読めないでいた

5月も上旬が終わろうとしている。鱒はブレイクラインにいるのだろうか

4時間が経過した。この日初めてのライズを確認する。やや沖のライン、鱒は左を向いている

それまで定まらなかった釣りの方向性が見えた気がした

キャストの距離と角度を見直す。あとは投げて引くをひたすら繰り返そう




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ライズした鱒はなかなかのサイズだった。18時、リトリーブの終盤でフライを口にしたのは40㎝のブラウン。やっと手にした鱒がこのサイズとは…

次回こそは大きな鱒にお相手願いたいものだ 


スカジットマックスF600gr
ティップ: type.Ⅲ
モンタナ:ライトブラウン










comments 💬

≫ By かきさん
05-08 21:05
hataさん、こんばんは。いつもと違う場所の為、魚がどこから来るのか分からず、また波風も定まらず不安だらけの釣りでした。居着きと言われるブラウン狙いでしたが、ブレイクゾーンには居ないような…これからなのでしょうか?フライはゾンカー系基本でたまにモンタナなど使います。いれば何でも釣れるかもしれませんが。hataさん、支笏湖これからですよ。

≫ By hata
05-08 20:55
かきさんお疲れ様です。またしても釣りましたね(^-^)40クラスでも、釣れない湖では貴重な一本ですよ!状況の読みが釣果に表れているのですね!(^^)!勉強になります!自分もモンタナ使ってますが…ダメなんです(涙)
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# by kaki1225h | 2016-05-07 22:26

2016.5.1 気の向くままに

ゴールデンウィーク
この時期の引出しの少ない僕らには毎々微妙な釣りの旅となっている

例年、西へ東へとフィールドを彷徨い、ドライブだけで終わった年もあった

今日は久しぶりの友との釣りだ。気ままにいこう




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山上のダム湖
木々が覆い被さる悪路を新車で走った報いはなかった




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桜鱒はいるのだろうか

ルアー師達に混じってフライロッドを振ったサーフ

出迎えたのは海雨と呼ぶにはあまりに小さいイワナ君だった

友のロッドにはグッドサイズの海雨。お見事です!

そんな気ままな釣りの旅も悪くなかった



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# by kaki1225h | 2016-05-01 23:43

2016.4.24 支笏湖.迷い

リトリーブする左手にズンと重みが伝わる

ライン越しに感じる生命感は無情にもほんの数秒で消えていった

西よりの風が強く吹いている。またチャンスは廻ってくるのだろうか



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支笏湖南岸に下りたのが11時。馴染みの湖畔は左からの風に吹かれていた

この場所でこの風、過去釣れた記憶はない

過去10回は釣れなかったにしても、それはたまたまで、もしかしたら11回目で釣れるのかも…迷いに迷い、移動はせずにロッドを継いだ

車から見下ろした湖面はさざ波に見えたが、左からの波が湖流を作っているようだ。思ったより波はある

青空が広がった午後の支笏湖。2時間の無反応タイムが移動を決意させる

右の奥へ。スカジットラインが無ければ立ち入らないノーバックポイントだ

湾の反対側になる大岩だらけのこの場所では、いつもの釣れない湖流がプラス要因になる気がしてならなかった

湖面に落ちた虫が次々と目前を流されていく。左からの湖流が岸にぶつかるのか、多くのドリフターがここに流れつくようだ

ライズが1度。届く距離だ

フローティングのラインが波にあわせて大きく上下に揺れている。果たしてこれでフッキングに持ち込めるのだろうか

間もなくして待望のファーストヒットが訪れる。ものには出来なかったが落胆はしなかった。それまで数回アタリらしきものを感じている。ここに鱒はいる チャンスはまた廻ってくるだろう




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15:30

それまでのゾンカー系から虫っぽいフライに結び換えて数キャスト目にラインが引き込まれる。今度はしっかりフッキングしたようだ

52㎝。ネットインと同時にフックが外れた。あぶないあぶない…

鱒の気配濃厚だった支笏湖、1匹しか釣れていないのは迷いすぎいうことで…



スカジットマックス
ティップ: type.Ⅲ
モンタナマラブー:ライトブラウン










comments 💬

≫ By かきさん
04-25 21:10
hataさん、こんばんは。当日は波もほどよくあり、また行き着いた場所に魚が複数いたように思います。少し沖で2匹同時にライズもあり珍しく気配濃厚でした。フローティングのスカジットラインの先はtype.Ⅲティップに重いフライの為、あたっても掛からないのが目下の課題です。。。
長らくお目にかかってない60アップが釣りたいです。

≫ By hata
04-25 20:56
かきさんこんばんわ(^-^)また釣りましたね!どんどんサイズupしていくからブログ更新ワクワクですよ!昨日は随分とアタリがあった様ですね!攻め方が上手いのでしょう!!迷いの中で50オーバーゲットはお見事です(^^♪行けば=釣れるを確立しちゃいましたね(喜)


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# by kaki1225h | 2016-04-24 23:38

2016.4.9 支笏湖.風に吹かれて

トンネルを抜けて車をとめた

強い西よりの風が湖を波立たせている

久し振りのスカジットライン、忘れかけているシューティングスペイの感覚を取り戻そう。
そして願わくは支笏湖の鱒にお相手願いたい




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数キャストごとに右へ右へ歩を進めた

鱒は遠いと感じた前回の釣り、ブレイクラインは捨てて沖目を狙ってみよう

時折、左からの突風が体を押す。
ループが崩れないようラインを風にのせてのキャストが続いた
 
アタリらしきものが1回、根がかりが3回。風が体温を奪っていく

かなり奥まで入った。右奥に釣り師、ここで引き返そう

湖畔に立ったのが11:30、まもなく4時間が過ぎようとしていた

リトリーブする右手にズンと生命感が伝わる

昨年秋以来の支笏湖鱒。47㎝、シルバー色の強いブラウンだった



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深みへ消えていく鱒を見送り、ロッドのジョイントを抜いた

終日、強い風に吹かれた釣りだった


スカジットマックス
ティップ: type.Ⅲ











comments 💬

≫ By かきさん
04-10 20:25
hataさん、こんばんは。当日は時に転びそうなくらい強い風でしたが、荒れた時はチャンスなのだと自分に言い聞かせて粘りました。強風だとフライはキツイですが、10番ロッドにかなり重めのスカジットラインとヘビーなタックルが釣りを可能にしたようです。ですが、魚はあっという間によってきてしまいましたよ(笑)。


≫ By hata
04-10 19:43
かきさん、爆風の中でのゲットお見事です!たいがい心折れそうになりがちですが、粘りの一本はさすがですよ!支笏湖って近くでヒットしたり遠目で来たりと本当難しいので、本日も自分は撃沈(涙)初心に戻った方が良いのか迷ってます。

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# by kaki1225h | 2016-04-09 23:45 | Comments(0)

2016.3.27 道南.春の訪れ

友の車に揺られて道南へ

強めの南風が川原を吹き抜けはしたものの、終日プラス気温と小春日和に恵まれた

利別川の雨鱒釣り、季節は春を迎えようとしていた


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通い慣れたランは先客が1人だけ。その下流側にお邪魔しよう

時折ボイルがおこるものの、決して易しい釣りではなかった

ファーストヒットは友人のロッドに。一方、長い沈黙の後に私のロッドに訪れたのはズーンという重い衝撃…

浅瀬に横たわったのは60㎝程のサクラマスだった。体高のある魚体を流れに戻し、再びロッドを振る。雨鱒を釣らないと…

長いインターバルを挟んで1匹、それを数回繰り返しロッドをたたんだ

暖かな陽射しに南風、春の訪れを感じた道南の釣り旅だった

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# by kaki1225h | 2016-03-27 23:50

2016.3.26 不動の支笏湖

支笏湖南岸。
どうにか車は停めれた

残雪の斜面はややロングコース。
日頃の運動不足を解消してくれることだろう


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右からの微風。
リトリーブするラインにテンションを感じるが、波が無いのが辛い
 
午前中だけの釣り。
シングルロッドでキャストを繰り返す

生命感のあまりの無さに「さすが支笏湖」と思わず呟く

奥まで歩きキャストしながら戻ってくるものの、
相変わらず支笏湖は無反応をつらぬいた 

その後もキャストを繰り返すが、支笏湖はやはり支笏湖だった




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# by kaki1225h | 2016-03-26 21:54

釣りの小話.17【レンチ】

海アメたけなわの季節だった

早朝の島牧海岸でいそいそと準備をすすめる…

今回はたまたま借り物の車で、また夕方には道南での葬儀に出席する予定だった為、余計な物は極力車には積みたくなかった。
車の中にあるのは最低限の釣り道具と喪服、そして風呂セットだけだ。
とりわけ風呂セットを外すことが出来なかったのは、お世話になった知人の身内の葬儀だったからだ。
まさかカサカサでザラザラの身なりでは行けまい…
そんな経緯もあり今回持ち込んだロッドはいつものツーハンドが1本だけだった。


継いだロッドを開いたトランクに挟むように立てかけ、ジャケットを羽織った
駐車場から海を見下ろす
いい波だ、行こう

ラインバスケットを腰に着け終え、トランクをドンッと閉める筈だった

ミシッ

その音と感触に一気に寒気が走った

ロッドを立て掛けたままでトランクを閉めてしまった…
ロッドを手に取り、恐る恐るひと振り試みたのだが、予想通りにクシャッと力無く90度に折れていった


修理代のことなんてどうでもよかった
優先されるのは、目の前にある海にキャスト出来ないこの状況を、どう打破するかだ

スペアのロッドなど無いと分かっていながらも車内を見まわす

そしてレンチが目にとまった…





今日の波風はまさにフライ日和だった
期待を抱かせる波間から、雨鱒はもう既に誰かのロッドを絞っているのだろうか…

次々と浜へ下りていく釣り師達を横目に、急ぎながらも慎重に事を進めた
ロッドの折れた箇所にレンチを添え、ビニールテープできつく巻いていく…
その過程で手が止まった
仮に万が一うまくいったとしてだ、レンチの付いたロッドを振る奴など見たこともない
まして私のロッドにはナットなどはついていない

未練が諦めに変わり、レンチを車に戻す。シート上に置かれた風呂セットが、心なしか少し悲しげに見えた気がした


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# by kaki1225h | 2016-01-23 20:53

2016.1.2 支笏湖.雪辱戦

南岸の斜面を下りると、雪がしんしんと降り落ちていた

1月、支笏湖に立つことは殆んどない季節だ

駐車スペースの確保もままならず、全てが凍りつく厳寒の湖岸

偶然なのか今日は1月2日…
過去、1月の支笏湖に挑み、鱒をかけたのは2回。
どちらも1月2日のことだった
そして、ことごとく逃げられている



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左前方からの風。珍しくプラス気温に恵まれた

シングルロッドにスカジットライン、ブレイクの鱒を狙っていこう

いつも通り何の反応もない辛抱の時間が続く。
釣りが単調になってくると、奥へ奥へと歩き場所を変えることで集中力をつないだ

14時をまわったあたりから風が強まってきた

チャンスはくる。
それだけを信じてロッドを振り続けた



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15時。風は立ってられないほどの暴風となり、湖畔には冬の日本海のような高波が押し寄せた

気がつけば足下が茶色く濁っている

まともにキャストなど出来やしない。
前に投げたラインが左からの風に煽られ右横に着水。
ダメだこりゃと呟きながら波にさらわれるラインをたぐり寄せる。
もはやリトリーブと呼べる動作ではなかった

ラインが重い。違和感を感じると同時に、ロッドがグングンと引き込まれる

一気に心拍数が跳ねあがった。なかなかの重量感に胸が高鳴る

バレないでくれと弱気になったのが悪かったのか、生命感はフッと波の中に消えていった
 
立ち尽くす釣り師は思う

2日はもうやめておこう と。





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# by kaki1225h | 2016-01-02 22:27

2016.1.1 道南.年明け

道南の小漁港で元旦を過ごす

やや強めの北西の風。
港内に雨鱒はいるのだろうか…


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渋い反応が続いた。
ラインを引く左手にゴゴンと手応えがあるものの、なかなかフッキングしない

何度もフライを変えたり、立ち位置を変えたり…

新年のファーストフイッシュは小さな雨鱒、その後は海アメらしい太い魚体に出会うことができた

フィールドで過ごした新年の日。
今年も釣りにどっぷりはまりそうな気がしている


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# by kaki1225h | 2016-01-01 23:11

2015.11.11 支笏湖.流れ星

今夜2つ目の流れ星。時間は21時をまわった

支笏湖南岸。気温は3℃

真っ黒な足下に注意しながら左へ左へと歩をすすめた




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最初に粘った大岩のある倒木のポイントまで戻った

岩の手前でヒット、鱒はずいぶん浅いところまで入ってきていたようだ

ロッドがグングンのされた後、フッと軽くなる

あぁ!

暗闇の湖に悲痛の声が響く


今夜3つ目の流れ星が西の彼方へ消えていった



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# by kaki1225h | 2015-11-11 23:59 | Comments(0)

釣りの小話.16【怖いもの】

山へ海へと走りまわる釣り師には常に危険がつきまとうものだ

「危ない目にあった」

聞けばある友人は増水の渓流でバランスを崩し、下の淵まで流されたといい、
またある友人は熊に数回遭遇しており、その体験を話してくれた
よく耳にする噂を実際に支笏湖で味わった友人の話は、私の持つ人並みの臆病風を強風の域にまで拡大させた


無茶を無茶だと思わない無謀者の私は、熊の痕跡などは気にもせず釣りを続け、岩盤にへばりつき増水の渓を何度も遡行した

このての人間は実際に痛い目にあわないと分からない性分なのだ

そしてある日、痛い目は満を持して私の下にやって来た

つい最近、十勝からの帰り道での出来事だ
晩秋から初冬に移り変わる、そんな季節だった
霧の峠を慎重に下り、国道へ合流すべく車を走らせていた時だ

完全に油断だった

すぐ前方に大きな鹿が見えたと思った時には既に遅く、右に急ハンドルをきるのが精一杯だった

キィーとタイヤの鳴る音、そしてドゴンと衝撃音が響いた

とっさに右に飛んだ鹿との正面衝突だった

車を停め振り返ると鹿の姿は見えず、代わりにフォグランブがひとつ道に転がっている…
恐る恐る車のフロント部をのぞき込む
ボンネットはくの字に折れ、左側が砕けたバンパーを目で追うとフェンダーからドアまで衝撃が走ったことがはっきりと確認できた

30万コースといったところか

ほんの1、2秒気がつくのが早ければ回避できたのかもしれない

それからというもの、しばらくの間は道端の木々がどれも鹿に見えてしょうがなかった

そんな訳で、熊、お化けの上位を抜き、山道の運転が何より怖いものとなってしまった話である


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# by kaki1225h | 2015-11-10 21:58 | Comments(0)