2018.6.19 支笏湖.霧の夜

暮れゆく空を見ている
霧におおわれた湖が薄いグレー色に変わっていくと、ざわざわと生命感が動き出すのを感じた


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今では、すっかり日が落ちるのは20時くらい
仕事を19時に切り上げると、湖畔に着く頃にはうっすらと明かりが残っている
実はこの時に釣れてしまうことがたまにあって、そんな時はナイト突入前にロッドを畳んでいる
『ナイトで釣る』、そんなこだわりが芽生えてからは、イブニングはやり過ごし、夜を待つようになった
数歩歩くのも困難な真っ暗闇の中で、フライフィッシングをする…そんなトラブルだらけの難しい釣りに、楽しみを見出だしている今日この頃だ


湾の中央にさしかかる頃には霧は雨に変わっていた
湖面は凪
暗闇の中、雨が音もなく肌を濡らし続けた


人は視覚が無くなると、耳が冴えてくると聞いたことがある
いまさっきのことだ。耳元で呼吸のような息づかいが聞こえて戸惑っている
息をスーッと吸ってハァーと吐く、後者の吐くほうの音だ
今夜は感覚が冴えすぎていて、自分の呼吸音が何かに反響し、それを拾ったのだと思うことにする
夜は分からないことだらけで困ってしまうのだけど、そんな時は『この世に科学で解明できない事はない』と、普段は考えたことすらない文言を持ち出しては自分を保っている


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大きく徒歩移動し、岩場の岬にきた
シトシトとまとわりつくような雨が止むと、右からの風が湖面を揺らし始める
フライを小刻みに動かした直後にガボッの音、
ラインを引くと、ずっしりと重い
重さを計るようにロッドを立てると、勢いよくラインが持っていかれた
リールからラインがどんどん出ていく
寄せて走られて、更にラインが出ていく
何かおかしい…
首を振る感触が伝わってこないものだから虹鱒かと思ったけど、ライトが照らしたのは45㎝程のブラウン、胸ビレのあたりにスレがかりしていた
十分ドキドキさせてはもらったけど、あまりに落胆が大きくて、もうロッドを振る気持ちにはならなかった


車までの帰り道、
さわさわと風が鳴る。木の葉がひとつふたつ、はらりと舞い落ちた感覚があった




シングル#8 フローティング
ティペット フロロ2X


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by kaki1225h | 2018-06-19 23:59 | Comments(4)
Commented by hata at 2018-06-21 08:37 x
かきさんのナイト投稿は幽霊でるのじゃないかといつも冷や冷やしながら読んでいます。出たのがブラウンで何よりですね(^-^)自分は日曜日にデカウグイのスレ掛かりを本命と勘違い(笑)恥ずかしかったです😅
Commented by kaki1225h at 2018-06-21 14:40
hataさん、こんにちは。もしかしたら何度かでてるのかもしれません…気がつかないだけで(笑)
自分もスレがかりを大物と勘違いしました。デカウグイは多いですね、がっかり感が半端ないです~💦
Commented by koikoi at 2018-06-22 14:14 x
かきさんこんにちは!
以前から思ってましたが、かきさんは
そちら系の感覚がかなり敏感なのでしょうか?
そのたぐいのことがあっても、慣れたように自分に言い聞かせその場から離れない!
絶対、マネできません。同じヒヤッなら大鱒がドンときて
びっくりヒヤッ!の方がいいですよね(笑)
Commented by kaki1225h at 2018-06-22 17:50
koikoiさん、こんにちは。敏感どころか、かなり鈍感かと思います(笑)。仮に何かが出ても気がつけません!それと、怖いと思ったら徒歩移動で大きく場所を変えてますよ~(^^)パニックになったらなにより危険ですね💦
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