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2017.8.13 3番ロッド

ブラウン主体、たまにヤマメ。昔よく通った渓流の話だ。
身近な川なのに、何年振りになるのかも分からないほどご無沙汰している。
コンクリートの護岸ができてアプローチしやすくなってからは、駐車スペースにいつも2~3台の車を見るようになり、その頃から足が遠のいていた

自分にとっては8月は樺太鱒を追いかけたり、岩魚の谷で涼むのが正しい夏のあり方なのだけど、なんとなく、ふらっと車を走らせていた

道中、リアガラスに初心者マークを貼った車を煽ってる車を見る。過去に免許取消になった自分が言うのもおこがましいけど、後ろにベッタリくっついてないで、さっさと追い越せばいいのに…
もし自分がやられたら、減速して追突させて、首が痛いと1週間会社を休んでオホーツクか知床あたりへ…
そんなことを考えていたら駐車スペースを通り過ぎていた



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肌に小雨を感じる
白く霞んだ森は冷気に満ちていた

今日は物置で埃をかぶっていた3番のロッドを持ってきた。昔、この川に通っていた時の相棒だ。
あの頃は何処で何を釣るにも3番だった。というより3番しか持っていなかった(笑)

さほど大きくないこの流れに多くの釣り師が訪れるものだから、鱒の警戒心は高めだ。
出ない時は徹底して出ない。ボンズの覚悟も持ってきている。



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ヤマメを想定してリーダー&ティペットは5X、そんな時に限って滅多に出ない55㎝が姿を現す。
3番ロッドにはずいぶん無理ばかりさせてきたけど、今回がいちばんの大仕事だったと思う


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前日の降雨で活性があがったのか、ヤマメも数匹リリースすることができた。
最後にメジャーをあててみると29㎝、20㎝弱と思っていたのに…
55のブラウンが大きさの感覚を麻痺させたらしい。リリースした中にはもっと大きいのがいたような…

今日は10年前からある新品の6Xティペットを引っ張り出してきていた。使う機会がなくお蔵入りになってたけど、5Xですら結ぶのが危うく、やっぱり出番はなかった。
1Xとか2X、そろそろそんな釣りが恋しく感じている


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by kaki1225h | 2017-08-13 15:01 | Comments(4)

2017.7.23 熊と出会った日

『必ず起きる』
前日、寝坊して釣りを諦めたこともあり、固い決意をもって目覚ましは2つセットした。
結果、気持ちが入りすぎて一睡も出来ずに家を出てしまったのが
少し悔やまれる。
川に下りていく道程で既に足下がふらふらしていて、
帰りの長い長い林道歩きが今から不安でしょうがなかった。

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昨年、北海道を襲ったいくつかの台風の影響は多大で、
行く先々でフィールドの変貌を見てきた。
この川も相当な被害を被ったらしく、
50や60クラスが潜んでいた大場所は力ない流れに変わっていた。

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1年を通して湖でのリトリーブの釣りや、
本流域でのスイングの釣りを好んでいる。
たまに訪れる川の上流域での釣り上がりは、
ドラッグがかかったりだとか、水を吸ったフライが浮かないだとか、
いちいち対処するのが面倒でついつい雑な釣りになってしまう。
はやる気持ちを抑えて岩に腰かけてティペットを足したり、
フロータントを使い分けたりしてるうちに、
ゆったりした気持ちで楽しむのが正しいフライのあり方なのだなぁと、ひとり勝手に納得していた。
5時間は釣り上がったけど、ドライフライには躊躇した出方をするし、フッキングもしない。
9割がニンフを沈めてのヒットだった。
小型が主体だけど40クラスには4度もハラハラさせてもらったのだから、いい時間を過ごせたと思う。
その後、誰もいない筈の上流からフライマンが二人も下りてきたから、
林道を通って自分の上に入ったのだろう。
知らぬ間に3番手になっていたらしいけど、
お陰でニンフの釣りを楽しめた気がする。


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これまで様々なフィールドを釣り歩いてきたけど、
ここ以上に熊の気配が濃い場所を他に知らない。
知床の渡船の釣りも熊の縄張りの中でだったけど、
いつも10人前後の釣り人が周りにいるし、
少し沖の船上では頼りになる船長が目を光らせてくれていたので安心感があった。
だけど、ここでは頼れるのは自分だけ、何があってもだ。

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この川は林道が怖い。
熊の糞は4~5つは必ず見かけるし、友人二人はそれぞれ熊に遭遇している。
小雨降る森深くは霧で霞んでいて、
思わずカウンターアソールトの安全ピンを外したのだが、
その直後に熊と出会うことになる。
腰につけた鈴のジャリーンの音とともに林道のカーブにさしかかると、
30m程先の道に真っ黒なものが…。
こちらが足を止めると同時にその頭部がくるりとこちらを向く。
あまりに真っ黒すぎて目も鼻も口も分からなかったけど、
頭の上の大きな耳がやけに目に残った。
熊はすぐに川と反対側の藪の中に去って行ったけど、
その道を通らないと帰れない。
大きな声で『コレカラ トオルヨー』と叫ぶと、
今度は川側の藪がバサリと揺れて何やら鳴き声が聞こえた。
状況が飲み込めないまま、脱渓した川原に繋がる沢まで後戻りし、
川通しに歩いた。
何度も何度も横を後ろを振り返りながらだ。
只でさえ長い道程なのに、後戻りしたり、斜面を何度も登ったり下りたり…。

今回もまた帰りの車の中で脚がつりそうになっている。



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by kaki1225h | 2017-07-24 00:39 | Comments(6)

2017.7.15 45回目の夏

夏の日の休日、夏らしい釣りをしようと川の上流域へ車を走らせた。思えば自分の釣りは寒風に吹かれながら凍えた指先でリトリーブ…そんなことばかりをやってきた気がするので、夏の釣りをもっと楽しんでみようと思う。

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崩れた林道は途中で通行止め、そこからは車を乗り捨て、歩きだ。林道は大破してたけど、渓相は思ったほど荒れてはいない。頭の上から足の先まで汗だくになるのは夏の釣りならではだと感じるし、顔の周りにしつこくまとわりつく蚊や羽虫を払うことにもさえ夏を感じている。
例年、鱒がついている1級ポイントに大きなドライフライを浮かべていく。3Xリーダーにティペットは4Xだ。太っ!と驚かれることもあるが最近では2Xリーダーに3Xティペットでもいいかなと本気で考えている。
ふたつめの1級ポイントにさしかかった時、牛のような鳴き声が続けて2回耳に入る。先程、釣り上がってきた下流の方からだ。そう言えば動物園のような匂いがしてたっけ。友人の話を思い出す…この川で釣りをしていたら上流を大きな熊が横切っていったと。近くに牧場なんてないし、もしかしたら林道を走る車の走行音か、遠くで雷が鳴った音かも…いろいろ考えてみるけど通行止めと青空がそれは違うと言っている。熊だと考えて行動するのがベストだろう。だけど車は下流で、鳴き声は林道側から聞こえてきたから、その林道にあがるまでの長い長い藪こぎはちょっと怖い。出た結論はそのまま釣り上がる、ペースをあげて、だった。目の前のポイントに止せばいいのに2投だけして、こんな時に限って出た鱒には逃げられて、そそくさと上流へ歩を進めた。
川底の石に足を取られながらしばらく歩き、水深のあるとろっとした流れに辿り着く。現金なものでそんなポイントを前にするともう熊の心配は頭の片隅に追いやっていた。

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出てくる鱒は川底の岩盤に同化したように白っぽい背中をしている、この川ならではの岩魚だ。40~45がここでのアベレージで、時には50台も水面を割って出る。そんな大鱒はあと一息のところでスポッとフックが外れてしまって天を仰いだり、ティペットが切れてしまい膝から崩れ落ちたり…ことごとく鱒に軍配があがってしまった。フライがついたまま逃げた鱒はフックがバーブレスだったのがせめてもの救いだ。早くに外れてくれることを切に願う。

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40歳を過ぎたあたりから、釣りに出かけた時の疲労が数日は抜けなくなった。最近では釣りの最中に言うことを聞かないパーツが増えてきて弱気になってくる。職場の健康診断では必ず一つ二つは要注意だとか要検査の欄に記号がついてくるし…。今では世間の悪者扱いになっている煙草も止めれないのにこんな事を思うのは勝手だけど、せめて子供達が親に頼らなくなる年齢になるまでは、この体よもってくれと切に願う。
そしてやっぱり帰りの運転中に脚がつりそうになり、休憩を2回とった。そんな45回目の夏が過ぎようとしている。


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by kaki1225h | 2017-07-15 23:20 | Comments(6)

2017.7.9 幽谷で過ごした夏の日

夜のうちに道の駅に車を滑りませた。大岩魚の幽谷を訪れるのは2年振り。眠りに落ちる前、まぶたの奥深くで懐かしい風景が浮かんでは消えていく…  森の色を映しこんだ流れはキラキラした瀬になったり、グリーン色の淵になったり、時には岩盤にぶつかり大きくその向きを変えたり…。昔の人はよく人生を川の流れに例えたようだけど、もしそうなら愛しい子供達はきっと源流部の不純物のない澄んだ流れなのだと思う。一方で自分はまもなく海が近づいてきているあたりになるのだろうか…。濁りもあればゴミの二つ三つも浮いているのかもしれない。薄れていく意識の中で波の音がザザーンと寄せて返した。

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夏。ただでさえ短い夏シーズンの中で、釣りに来れるのは僅か数日なのだろう…10回位か、もしかしたら2~3日かもしれない。そんな事を考えると、夏を全身で感じたいと思う。燃えるような太陽を、心地良いそよ風を、うだるような暑さもだ。だけど、首の後ろや鼻の頭が日に焼けてジリジリ痛むのは嫌だから、かみさんの日焼け止めクリームをこっそり塗り塗りしてきた。なにやら高価そうだったので、ばれないようにこっそりとだ。
早朝。道路脇の駐車スペースから谷を見下ろし、その変貌に驚く。昨年の相次ぐ台風による痕跡なのだろうか、川に覆い被さる木々は無くなっており、淵は消えていた。本来は道路にあるべきの標識らしきものが岩盤の上に横たわっている。岩盤に挟まれた渓谷なのだから氾濫した流れは周辺全てを押し流したのだろう。しばらく釣り進むと橋の一部が斜面の中腹に引っ掛かっている。終了地点にしていた小さな橋が見えた、予想通り柱だけだったけど。
大岩魚達が潜むような流れはひとつも残ってなく、ちょっとした深みでは、小さな岩魚が大きすぎるフライを争うように追う姿があるだけだった。ほとんど人の手が入っていない渓谷なのだから、壊れては再生し、を繰り返してきたのだろう、長い長い年月をかけて。
宝物をひとつ失ったような喪失感をようやく受け入れると、これまでの感謝の気持ちが溢れてきて、訳もなく橋の柱をポンポンと2回たたいた。


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by kaki1225h | 2017-07-09 14:55 | Comments(0)

2016.10.30 道東.追憶の釣り

見下ろす街並みが白い。占冠にさしかかるあたりから道東道は雪に包まれていた

便乗させてもらった友人の車が、まだ夜の明けきっていない本別ICを降りていく

ふと、数年前の道東で雨鱒を釣った帰り道のことを思い出す。池田ICから高速にあがり、何故か帰りとは逆方向の本別へ車を走らせていた。あの時は疲れていたのか、標識を見てなかったのか…そんなことを思い出すと、助手席でひとり笑みがこぼれていた


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早朝、音別の畔に車を寄せた。ドアを開け、一歩外に出るとキンと冷えた大気に体が引き締まる

頭上の山からは鹿の鳴き声が聞こえてくる

開けた河原をふたり歩く、雨鱒の群れを探しながら


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道東の雨鱒は激減したと思っている。深みに重なりあうように群れていたり、時には列を成して流れに定位する群れを見ることはもうないのかもしれない。

それでも河原を歩く。たとえ長い距離を歩こうと、次々と新たなポイントを見て回り、群れを探すことに時間を忘れて没頭した



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所々の深みや倒木の際に小さな群れが入っていた。かつての数やサイズではなかったが、1匹1匹を丁寧に釣っては放した

またいつの日か訪れてみよう。かつての雨鱒が溢れていた流れを夢見て


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comments 💬



≫ By かきさん
10-31 21:26
hataさん、こんばんは。久々の渓流はついつい次のポイントを求めて歩き続け、帰りの道程が大変なことになってしまいました(笑)。早朝はガイドが凍りましたが、体は汗をかいてましたよ。遠距離ですが道東雨鱒も好きな釣りのひとつです^^

≫ By hata
10-31 21:08
かきさん、こんばんわ。遠征お疲れ様です!かなりの距離を歩くタフな釣りの様ですが、その甲斐あって巡り会える道東ネイティブアメなんですね(^-^)とても強そうな魚体にお見受けしました。

≫ By かきさん
10-31 10:12
シコバカさん、こんにちは。実はたいしたサイズはでなかったんです。一昔はスレ掛かりする位いたのですが…。支笏湖はスイッチ入ったようですね、だからと言ってそうそう釣れる訳ではありませんが(笑)。シコバカさんだから釣れるのでしょうね、まずはシコバカさんの釣りを偵察しにいかないと…^^

≫ By かきさん
10-31 10:04
koikoiさん、こんにちは。かつて雨鱒の群れでひしめいていた道東河川は今は面影もありませんが、たまに開けた河原を歩きたくなりました。道東ならではの閑散とした景色よかったですよ^^。脚がつりそうになりましたけど…(笑)

≫ By シコバカ
10-30 22:16
お疲れ様でした
またずいぶんと遠出したんですね
ナイスなアメマスです
今日は、至るところでライズありました
ランカーサイズ目指して頑張りましょう!

≫ By koikoi
10-30 21:55
nice!です
道東お疲れ様でした。
なるほどですね。これは釣れない支笏湖で
体力使うより、こちらに温存しておいて正解でしたね!
しかも、アメマス良い型ですね!




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by kaki1225h | 2016-10-30 23:32

2015.8.14 夏の釣り

暑い夏。夜明けを待って谷を降りた

ひんやりとした風を頬に感じる。幽谷の流れは岩魚の気配に満ちていた



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本来、大岩魚ばかりの幽谷なのだが、大中小と様々なサイズが飛び出してきた

これも自然のサイクルなのだろうか

釣り師は北へと車を走らせた



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8,6フィートのロッドからダブルハンドロッドに持ちかえる

オホーツクでのカラフト狙いだ

大移動のロングドライブ、時間は既に15時。夕刻までのワンチャンスの釣りだ。

雄武町の海岸ラインはどこも人出が多く、この時間でさえ駐車スペースを探すのも大変だった

小河川の脇にもぐり込み、時を待った



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波間に目を凝らす

ごくたまにボイルがあったり、波打ち際に鱒が姿を現したり…
小さな小さな群れがほんの一時だけ岸に寄るようだ。
そのタイミングを逃してはいけない

波打ち際にフライを漂わせてみたり、引っ張ってみたり…
そして17時、幸運が訪れた



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岩魚と樺太鱒、私にとって欠かすことの出来ない夏の釣りだ




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by kaki1225h | 2015-08-14 23:59

2015.5.31 道北.小雨降る森の中で


雪代による増水は例年より早く落ちていた

一か八かのロングドライブだった

小雨がぱらつく早朝の森

道北の流れに虹鱒を追った



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1匹が貴重な釣りだった

逃がした魚はどれも大きかった

虎の子の1匹は59cm

頬の朱色が印象的な鱒だった
 

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by kaki1225h | 2015-05-31 23:28

2014.9.14 夏の終わりに

夏の終わりに道東へ

海から遡上した雨鱒はいるのだろうか…

友と2人、河原を彷徨う雨鱒探しが始まった



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空は白く、流れは澄んでいた

ピンク色に染まる雨鱒達の斑点が印象的だった

河原を歩き、少ない群れを丁寧に釣っていく、そんな釣りだった



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ボトムの大きな影は鮭だ。フライを投げてはいけない

間違ってスレがかりでもしようものなら大変な目にあってしまう…私のように

ちなみに尾びれでした



音別 6.24



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by kaki1225h | 2014-09-14 23:11

2014.8.24 深山緑渓

海岸線から山道へ折れれば、ものの5分で山岳渓流が姿を現す

車1台がやっと通れるだけの難路に冷汗がとまらない

ゲートを越えると、大きな落石が林道を塞いでいた

車を乗り捨て、ひたすら歩くしか選択肢はなかった




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岩を縫う流れにフライを落とすと岩魚が飛び出す

開けた流れからはやまめが顔をだした

少しだけ秋の色を身に纏った、厳しい顔つきのやまめだった


夏の終わりを風が告げている


青い空がひときわ高く広がるその下で、長い長い悪路を延々とバックで下る1台の車…

久方ぶりの友との釣り。名も無き沢にて


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by kaki1225h | 2014-08-24 23:19

2014.8.10 幽谷の夏岩魚

むし暑い夏の日が続いていた

涼を求め、鱒を求め、釣り師は車を走らせた

幽谷の岩魚釣り、欠かすことの出来ない夏の恒例行事だ



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苔むした倒木が横たえ、熊は頻繁に目撃される流れ…
とりわけその上流域は釣り師の隠れ家だ

澄んだ渓水にひんやりとした大気

幽谷の住人達が次々とロッドを絞りこむものだから歩が進まない

小場所はショートカットし現実への出口へ向かおう

求めるもの全てが満たされた夢の時間だった




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ラストポイント.50cm





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by kaki1225h | 2014-08-10 23:24