2016.3.27 道南.春の訪れ

友の車に揺られて道南へ

強めの南風が川原を吹き抜けはしたものの、終日プラス気温と小春日和に恵まれた

利別川の雨鱒釣り、季節は春を迎えようとしていた


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通い慣れたランは先客が1人だけ。その下流側にお邪魔しよう

時折ボイルがおこるものの、決して易しい釣りではなかった

ファーストヒットは友人のロッドに。一方、長い沈黙の後に私のロッドに訪れたのはズーンという重い衝撃…

浅瀬に横たわったのは60㎝程のサクラマスだった。体高のある魚体を流れに戻し、再びロッドを振る。雨鱒を釣らないと…

長いインターバルを挟んで1匹、それを数回繰り返しロッドをたたんだ

暖かな陽射しに南風、春の訪れを感じた道南の釣り旅だった

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# by kaki1225h | 2016-03-27 23:50

2016.3.26 不動の支笏湖

支笏湖南岸。
どうにか車は停めれた

残雪の斜面はややロングコース。
日頃の運動不足を解消してくれることだろう


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右からの微風。
リトリーブするラインにテンションを感じるが、波が無いのが辛い
 
午前中だけの釣り。
シングルロッドでキャストを繰り返す

生命感のあまりの無さに「さすが支笏湖」と思わず呟く

奥まで歩きキャストしながら戻ってくるものの、
相変わらず支笏湖は無反応をつらぬいた 

その後もキャストを繰り返すが、支笏湖はやはり支笏湖だった




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# by kaki1225h | 2016-03-26 21:54

釣りの小話.17【レンチ】

海アメたけなわの季節だった

早朝の島牧海岸でいそいそと準備をすすめる…

今回はたまたま借り物の車で、また夕方には道南での葬儀に出席する予定だった為、余計な物は極力車には積みたくなかった。
車の中にあるのは最低限の釣り道具と喪服、そして風呂セットだけだ。
とりわけ風呂セットを外すことが出来なかったのは、お世話になった知人の身内の葬儀だったからだ。
まさかカサカサでザラザラの身なりでは行けまい…
そんな経緯もあり今回持ち込んだロッドはいつものツーハンドが1本だけだった。


継いだロッドを開いたトランクに挟むように立てかけ、ジャケットを羽織った
駐車場から海を見下ろす
いい波だ、行こう

ラインバスケットを腰に着け終え、トランクをドンッと閉める筈だった

ミシッ

その音と感触に一気に寒気が走った

ロッドを立て掛けたままでトランクを閉めてしまった…
ロッドを手に取り、恐る恐るひと振り試みたのだが、予想通りにクシャッと力無く90度に折れていった


修理代のことなんてどうでもよかった
優先されるのは、目の前にある海にキャスト出来ないこの状況を、どう打破するかだ

スペアのロッドなど無いと分かっていながらも車内を見まわす

そしてレンチが目にとまった…





今日の波風はまさにフライ日和だった
期待を抱かせる波間から、雨鱒はもう既に誰かのロッドを絞っているのだろうか…

次々と浜へ下りていく釣り師達を横目に、急ぎながらも慎重に事を進めた
ロッドの折れた箇所にレンチを添え、ビニールテープできつく巻いていく…
その過程で手が止まった
仮に万が一うまくいったとしてだ、レンチの付いたロッドを振る奴など見たこともない
まして私のロッドにはナットなどはついていない

未練が諦めに変わり、レンチを車に戻す。シート上に置かれた風呂セットが、心なしか少し悲しげに見えた気がした


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# by kaki1225h | 2016-01-23 20:53

2016.1.2 支笏湖.雪辱戦

南岸の斜面を下りると、雪がしんしんと降り落ちていた

1月、支笏湖に立つことは殆んどない季節だ

駐車スペースの確保もままならず、全てが凍りつく厳寒の湖岸

偶然なのか今日は1月2日…
過去、1月の支笏湖に挑み、鱒をかけたのは2回。
どちらも1月2日のことだった
そして、ことごとく逃げられている



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左前方からの風。珍しくプラス気温に恵まれた

シングルロッドにスカジットライン、ブレイクの鱒を狙っていこう

いつも通り何の反応もない辛抱の時間が続く。
釣りが単調になってくると、奥へ奥へと歩き場所を変えることで集中力をつないだ

14時をまわったあたりから風が強まってきた

チャンスはくる。
それだけを信じてロッドを振り続けた



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15時。風は立ってられないほどの暴風となり、湖畔には冬の日本海のような高波が押し寄せた

気がつけば足下が茶色く濁っている

まともにキャストなど出来やしない。
前に投げたラインが左からの風に煽られ右横に着水。
ダメだこりゃと呟きながら波にさらわれるラインをたぐり寄せる。
もはやリトリーブと呼べる動作ではなかった

ラインが重い。違和感を感じると同時に、ロッドがグングンと引き込まれる

一気に心拍数が跳ねあがった。なかなかの重量感に胸が高鳴る

バレないでくれと弱気になったのが悪かったのか、生命感はフッと波の中に消えていった
 
立ち尽くす釣り師は思う

2日はもうやめておこう と。





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# by kaki1225h | 2016-01-02 22:27

2016.1.1 道南.年明け

道南の小漁港で元旦を過ごす

やや強めの北西の風。
港内に雨鱒はいるのだろうか…


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渋い反応が続いた。
ラインを引く左手にゴゴンと手応えがあるものの、なかなかフッキングしない

何度もフライを変えたり、立ち位置を変えたり…

新年のファーストフイッシュは小さな雨鱒、その後は海アメらしい太い魚体に出会うことができた

フィールドで過ごした新年の日。
今年も釣りにどっぷりはまりそうな気がしている


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# by kaki1225h | 2016-01-01 23:11

2015.11.11 支笏湖.流れ星

今夜2つ目の流れ星。時間は21時をまわった

支笏湖南岸。気温は3℃

真っ黒な足下に注意しながら左へ左へと歩をすすめた




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最初に粘った大岩のある倒木のポイントまで戻った

岩の手前でヒット、鱒はずいぶん浅いところまで入ってきていたようだ

ロッドがグングンのされた後、フッと軽くなる

あぁ!

暗闇の湖に悲痛の声が響く


今夜3つ目の流れ星が西の彼方へ消えていった



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# by kaki1225h | 2015-11-11 23:59 | Comments(0)

釣りの小話.16【怖いもの】

山へ海へと走りまわる釣り師には常に危険がつきまとうものだ

「危ない目にあった」

聞けばある友人は増水の渓流でバランスを崩し、下の淵まで流されたといい、
またある友人は熊に数回遭遇しており、その体験を話してくれた
よく耳にする噂を実際に支笏湖で味わった友人の話は、私の持つ人並みの臆病風を強風の域にまで拡大させた


無茶を無茶だと思わない無謀者の私は、熊の痕跡などは気にもせず釣りを続け、岩盤にへばりつき増水の渓を何度も遡行した

このての人間は実際に痛い目にあわないと分からない性分なのだ

そしてある日、痛い目は満を持して私の下にやって来た

つい最近、十勝からの帰り道での出来事だ
晩秋から初冬に移り変わる、そんな季節だった
霧の峠を慎重に下り、国道へ合流すべく車を走らせていた時だ

完全に油断だった

すぐ前方に大きな鹿が見えたと思った時には既に遅く、右に急ハンドルをきるのが精一杯だった

キィーとタイヤの鳴る音、そしてドゴンと衝撃音が響いた

とっさに右に飛んだ鹿との正面衝突だった

車を停め振り返ると鹿の姿は見えず、代わりにフォグランブがひとつ道に転がっている…
恐る恐る車のフロント部をのぞき込む
ボンネットはくの字に折れ、左側が砕けたバンパーを目で追うとフェンダーからドアまで衝撃が走ったことがはっきりと確認できた

30万コースといったところか

ほんの1、2秒気がつくのが早ければ回避できたのかもしれない

それからというもの、しばらくの間は道端の木々がどれも鹿に見えてしょうがなかった

そんな訳で、熊、お化けの上位を抜き、山道の運転が何より怖いものとなってしまった話である


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# by kaki1225h | 2015-11-10 21:58 | Comments(0)

2015.10.15 支笏湖.プラネタリウム

暗闇の中、やっとかけた鱒は姿も見せずに逃げていった。数日前のことだ。

今夜は美笛。見上げれば星空が広がっている。

無数の星が輝くプラネタリウムが今夜の舞台となった


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沖めがけてロングキャストを繰り返すも何も起きはしない

20時過ぎ。遊び心で横へ軽く投げたフライにモゾッ..ズンと反応が。

暗闇から姿を現したのは52cmのブラウン、どうやら自分のすぐ横にいたらしい(笑)

グネグネと体を動かし泳ぎ去っていく鱒を見送ると、ロッドをたたんだ

西の空に流れ星、ゆっくりと山間に消えていく

冷たい南風が吹いた晩秋の支笏湖だった


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# by kaki1225h | 2015-10-15 23:59

2015.10.10 風雲 朱鞠内湖

大型の台風が温帯低気圧に変わったのは先日のことだ

道北の森は強風が吹き荒れていた

車は走る。二人の釣り釣り師を乗せて。枯れ葉舞う一本道を。



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朱鞠内湖の女神が微笑んだのは、ブルーロビンと呼ばれる小さな森のような陸地でのことだった

8時すぎ、岩盤の湖底、type.Ⅲでカウント15だった

恋い焦がれた朱鞠内のイトウ、サイズは70cm

素晴らしいロケーション、そして遠くからネットを持って駆けつけてくれた友人に感謝の気持ちを



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風はますます強く吹きつける

岸辺に高波が打ち寄せ、濁りが広がっていく

フライ、ルアーの二刀流の友人はそれぞれでアメマスを釣ったようだ

予定はマックス。迎えのボートを呼んだのは昼すぎ。夜討ち朝駆けしてきた二人にマックスは少しキツかったようだ

ボートのエンジン音が微かに聞こえてくる

ラストキャスト。ラインが伸びたその先には、束の間の青空を虹が彩っていた



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comments 💬

≫ By かきさん
10-12 23:38
hataさん、こんばんは
朱鞠内湖もイトウ釣りもビギナーですので、たまたま回遊とキャストのタイミングがあったようです。
今回の釣行は強風に雨とハードなコンディションでしたが、支笏湖同様荒れると釣れると信じてロッドを振り続けた甲斐がありました。
私には10年早いですが、一緒にメーターオーバー目指しましょう!
≫ By hata
10-12 21:31
朱鞠内湖の本命イトウおめでとうございます。自分も毎年5月と10月に一回ずつ通ってますが、目標のメーターオーバーには程遠い釣果です(>_<)かきさんサクっと70ですと次回は80~90釣っちゃうのでは!




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# by kaki1225h | 2015-10-10 23:58 | Comments(0)

2015.9.21 朱鞠内湖.MAX

朱鞠内湖。湖畔を包んでいる夜が、まもなく明けようとしている

夜明けと共にボートに乗り込む
初めてのフィールドに胸が高まったのは友も同じようだった




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正直キビシイです

漁協の方の言葉通りで、湖水に手をつけると明らかに温い

それでも少なからず期待していた早朝のプライムタイムは、イトウの気配は感じられないまま時間が過ぎていった

ボートに同乗した3名のルアー組は昼で、しばし一緒にロッドを振ったフライ師は昼を待たずに迎えのボートで去って行った

シーズンインしていない時期尚早の湖、粘る釣り師は僕らだけのようだ

今回、漁協の方のはからいで2ヵ所のポイントで釣りをさせて戴いた
早朝から夕方まで…マックスと呼ぶようだが、たいした休みもとらず黙々とキャストを続けていた。およそ11時間だ(笑)

午前に友のロッドにズンと衝撃がのったようだが、フッキングが浅かったのか間もなく外れてしまったようだ
また私のキャストしたフライの横を大きな背中が通り過ぎていったり…そんなこともあって長時間モチベーションを保てたのだろう

初めて挑んだ朱鞠内湖、時の経つのも忘れて没頭してしまったようだ

夕暮れの湖面を疾走するボート。顔に冷たい風を感じながら、短い秋の1日を少しだけ疎んでみるのだった




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# by kaki1225h | 2015-09-21 23:59

2015.8.30 尻別川で過ごす午後

午後、尻別の畦道に車をよせた

黄金色に輝く稲が風に揺れている

近づいてもなかなか逃げないイナゴ

秋の訪れを感じながら川への踏み跡を辿っていった

いつもの放水口には寄らずに、岩が入り組んだ河原からキャストを始めた



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ゴツゴツとした川底はいかにも大鱒が潜んでいそうだ。歩きづらいけど

慎重に流していこう

スイングが終わり、リトリーブする左手にズンと重みが伝わる

直後にジャンプ。水面から垂直に飛び出す姿に、バレないでくれと祈るようにロッドを支え続けた



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スカジットラインの釣り、やっと本流サイズと呼べる虹鱒に出逢えた気がする。この釣りの諸先輩方に言わせれば、まだまだ渓流サイズなのかもしれないが..…

時間は16時をまわっている。時折、視界の隅に映るライズが増えてきた

スイングするフライ、ラインを通してゴンッと生命感が伝わってくるが、なかなかフッキングはしない

夕暮れ前に雨鱒がようやくスイングするフライにフッキング、その後は小さな虹鱒が相手をしてくれた



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ラインを巻き取り、畦道を歩く

日が沈む前の河原に風が抜けた

ひんやりとした風は、儚い夏の終わりを告げているようだった




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# by kaki1225h | 2015-08-30 22:53

2015.8.23 オホーツク.Last cast

雨混じりの向かい風、濁り、波間をただよう海藻…

厳しいオホーツクでの釣りだった

朝の気温は14度。空気に冷たさを感じる

重いグレーの空には、いつもの夏らしい解放感のあるオホーツクブルーとは違って、気が引き締まるような緊張感をおぼえた



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ふたつの小河川で昼寝をはさんで、早朝から夕暮れまでロッドを振る

時折岸寄りするカラフトマスを目にすることはあったものの、その数は多くはなかった

ノーヒットのまま迎えた夕暮れ時、野球でいえば9回裏だ。やや早めにリトリーブしていたコーンヘッドをまとったゾンカーに大型のカラフトマスが反応した

ドン!と衝撃、リーダーが切れた直後に横っ飛びする鱒のシルエットが目に写る

夕暮れが迫る中、何度か繰り返した最後の1投だった

雨に打たれながらカリカリとラインを巻き取る。悔しさとか虚しさとか、いろんな思いが少しだけラインを重くしていた。


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# by kaki1225h | 2015-08-23 23:56

2015.8.14 夏の釣り

暑い夏。夜明けを待って谷を降りた

ひんやりとした風を頬に感じる。幽谷の流れは岩魚の気配に満ちていた



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本来、大岩魚ばかりの幽谷なのだが、大中小と様々なサイズが飛び出してきた

これも自然のサイクルなのだろうか

釣り師は北へと車を走らせた



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8,6フィートのロッドからダブルハンドロッドに持ちかえる

オホーツクでのカラフト狙いだ

大移動のロングドライブ、時間は既に15時。夕刻までのワンチャンスの釣りだ。

雄武町の海岸ラインはどこも人出が多く、この時間でさえ駐車スペースを探すのも大変だった

小河川の脇にもぐり込み、時を待った



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波間に目を凝らす

ごくたまにボイルがあったり、波打ち際に鱒が姿を現したり…
小さな小さな群れがほんの一時だけ岸に寄るようだ。
そのタイミングを逃してはいけない

波打ち際にフライを漂わせてみたり、引っ張ってみたり…
そして17時、幸運が訪れた



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岩魚と樺太鱒、私にとって欠かすことの出来ない夏の釣りだ




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# by kaki1225h | 2015-08-14 23:59

2015.8.1 道東サーフ.片想い

波高は行ってみなければ分からない

濁りは釣りになるレベルなのか

道東サーフへの釣行はフライ師にとってハイリスクな遠征だと思う

それでも遠距離を走る

夏の海雨を釣りたい一心で



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あちこちをうろうろと見て歩き、腰を据えたのは音別海岸

サーフにはズラリとアングラー達が並ぶ

9割がルアー、フライは1割。いや1人だけだった

易くはないがフライは振れそうな波高、濁りはいつも通りのやや茶色

序盤に波打ち際でヒットするもランドできず。その後は沈黙が続いた

聞けばベテランのルアー師さんが1匹、それ以外は沈黙の様子

珍しくフィールドコンディションは良好なのだが、肝心の海雨はどこへいったのだろう

海岸線を行ったり来たりのイルカに追い払われてしまったのだろうか

恋焦がれた道東夏の海雨、今回も遭えず終いだった




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# by kaki1225h | 2015-08-01 23:05

2015.7.29 支笏湖.月夜

星空を見ている

暗闇の峠にヘッドライトの光が浮かび上がっては消えてゆく

支笏湖南岸で過ごす夜の一時



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波の音を聞いている

ラインは見えない

聴覚の釣りは音だけが頼りだ




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夏を感じている

むし暑い夏の夜、いろんな意味で雰囲気満点だ

夜は更けていった



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たまにおこる重量感のあるライズ。やっぱり今夜も相手にされなかった

岸際が青白く光っているのはなんだろう

生息していると聞いたことがある蛍だろうか

小さな緑の明かりがスゥーと横切り、闇のなかへと消えていった


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# by kaki1225h | 2015-07-29 23:59