釣りの小話.8【支笏湖.釣れない理由】

支笏湖で釣れない日々が続いていた
この湖に通い出すと、決まってフライの補充に追われる

ある夜のことだ。
支笏湖で活躍する3つのパターンを巻き終え、後はヘッドセメントの乾燥を待つだけだった
デスクの上にはウーリーバーガー、マドラーゾンカー、そしてヴィッグルバーガーが並んでいる

…なにやら話し声が聞こえた気がした

耳をすます

どうやら話し声はデスクの上からのようだ。


ウーリーが言う
「 この中で1番でかい魚をかけたのは俺だな。特に夜明け前の岸際にいたゴールドのブラは… 」

マドラーが返す
「 俺は強風に向かって飛んでいき、高波の中を泳いで3匹だぜ 」

ヴィッグルも黙っていなかった
「 俺のビーズヘッドは勝負が早いよ、あんたらには真似できない縦の動きが… 」


夜は更けていった


翌日の支笏湖は波、風ともに申し分ない状況だった
だが、朝まで激しい討論を続けたフライ達には、もう鱒を釣る力は残っていなかった…

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by kaki1225h | 2011-04-23 20:42
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