2017.7.23 熊と出会った日

『必ず起きる』
前日、寝坊して釣りを諦めたこともあり、固い決意をもって目覚ましは2つセットした。
結果、気持ちが入りすぎて一睡も出来ずに家を出てしまったのが
少し悔やまれる。
川に下りていく道程で既に足下がふらふらしていて、
帰りの長い長い林道歩きが今から不安でしょうがなかった。

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昨年、北海道を襲ったいくつかの台風の影響は多大で、
行く先々でフィールドの変貌を見てきた。
この川も相当な被害を被ったらしく、
50や60クラスが潜んでいた大場所は力ない流れに変わっていた。

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1年を通して湖でのリトリーブの釣りや、
本流域でのスイングの釣りを好んでいる。
たまに訪れる川の上流域での釣り上がりは、
ドラッグがかかったりだとか、水を吸ったフライが浮かないだとか、
いちいち対処するのが面倒でついつい雑な釣りになってしまう。
はやる気持ちを抑えて岩に腰かけてティペットを足したり、
フロータントを使い分けたりしてるうちに、
ゆったりした気持ちで楽しむのが正しいフライのあり方なのだなぁと、ひとり勝手に納得していた。
5時間は釣り上がったけど、ドライフライには躊躇した出方をするし、フッキングもしない。
9割がニンフを沈めてのヒットだった。
小型が主体だけど40クラスには4度もハラハラさせてもらったのだから、いい時間を過ごせたと思う。
その後、誰もいない筈の上流からフライマンが二人も下りてきたから、
林道を通って自分の上に入ったのだろう。
知らぬ間に3番手になっていたらしいけど、
お陰でニンフの釣りを楽しめた気がする。


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これまで様々なフィールドを釣り歩いてきたけど、
ここ以上に熊の気配が濃い場所を他に知らない。
知床の渡船の釣りも熊の縄張りの中でだったけど、
いつも10人前後の釣り人が周りにいるし、
少し沖の船上では頼りになる船長が目を光らせてくれていたので安心感があった。
だけど、ここでは頼れるのは自分だけ、何があってもだ。

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この川は林道が怖い。
熊の糞は4~5つは必ず見かけるし、友人二人はそれぞれ熊に遭遇している。
小雨降る森深くは霧で霞んでいて、
思わずカウンターアソールトの安全ピンを外したのだが、
その直後に熊と出会うことになる。
腰につけた鈴のジャリーンの音とともに林道のカーブにさしかかると、
30m程先の道に真っ黒なものが…。
こちらが足を止めると同時にその頭部がくるりとこちらを向く。
あまりに真っ黒すぎて目も鼻も口も分からなかったけど、
頭の上の大きな耳がやけに目に残った。
熊はすぐに川と反対側の藪の中に去って行ったけど、
その道を通らないと帰れない。
大きな声で『コレカラ トオルヨー』と叫ぶと、
今度は川側の藪がバサリと揺れて何やら鳴き声が聞こえた。
状況が飲み込めないまま、脱渓した川原に繋がる沢まで後戻りし、
川通しに歩いた。
何度も何度も横を後ろを振り返りながらだ。
只でさえ長い道程なのに、後戻りしたり、斜面を何度も登ったり下りたり…。

今回もまた帰りの車の中で脚がつりそうになっている。



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by kaki1225h | 2017-07-24 00:39 | Comments(6)
Commented by koikoi at 2017-07-24 00:25 x
何事もなく・・・

お疲れ様でした(笑)

写真で見る限り、こわいっす。
というか、あってしまったんですね。
本当何事もなく良かったです。
ビームサーベルでも持てたらといつも思います


それにしても綺麗な、レインボー~~~

羨ましいです。
足は酷使しましょう(笑)
Commented by kaki1225h at 2017-07-24 00:42
Koikoiさん、こんばんは。熊はなかなかのサイズだったと思います…魚でいうと40クラスでしょうか(笑)。本当の真っ黒で座ってるのか立ってるのかも分かりませんでした。脚は酷使してもブランクがあるとまた戻ってしまいます。毎週行かないとダメですね(^^ゞ
Commented by すや at 2017-07-24 01:32 x
こんばんは。
話聞いただけでぞっとしますね。
徒歩の最中での遭遇は勝ち目なさそうですし・・・。
2匹以上いたことになりそうですね。
そのまま林道使って帰っていたら、
親子熊の中間に入ってしまって危険だったかもしれませんね・・・。
陸地より川通しに歩くのが一般的に安全なのかと考えさせられました。
Commented by kaki1225h at 2017-07-24 01:50
すやさん、こんばんは。反対側の藪からは猫?のような鳴き声がして、もう訳が分かりません(笑)
友人も同じでしたが、鈴の音で逃げない個体がいるようです。人の姿を見て初めて逃げるので、わりと近距離で出会ってしまいました(TT)
Commented by こるとれーんtone at 2017-07-29 21:16 x
おばんです。僕は昨年十勝の帯広に近い河で出会いました。無事で何よりでした。
トツタじゃないですがTが付く川です。こわかったです。そういえば
僕も山の中で猫のような声を聴いてやめたほうがいいなと思い引き返したことがあります。
状況は積雪が残る三月、民家がない山奥でした。あれなんでしょう?と思い出すことがあります。
Commented by kaki1225h at 2017-07-29 22:12
こるとさん、こんばんは。熊が向かってこなくて助かりました。私の前に二人が林道を歩いて帰ってるので、まさかの遭遇でした。釣り人がみんな鈴を鳴らして歩くので鈴音に慣れてるのかもしれませんね。猫のような声は正体は分かりませんが撤退するしかありませんでした(*_*)
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